「三種の浄肉」の版間の差分
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(相違点なし)
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2012年11月6日 (火) 21:43時点における最新版
佛在 毘耶離城中。有一大將。字師子。大富多錢・穀・帛・田・宅・寶物豐足。種種福徳成就。
- 佛、毘耶離城中に在しき。一大將有り。師子と字(な)づく。大富多錢にして、穀・帛・田・宅・寶物豐足し、種種の福徳成就せり。
其人本是 外道弟子。於佛法中 始得信心。以好肥肉 時時施僧。
- 其の人、本(もと)是れ外道の弟子にして、佛法中に於いて始めて信心を得、好肥肉を以つて時時に僧に施せり。
外道以嫉妬心 譏嫌訶責。沙門釋子 正應爾耳。
- 外道、嫉妬心を以つて譏嫌訶責せり。沙門釋子、正に爾(しか)る應(べ)き耳(のみ)。
人故爲殺而噉。何以故。師子 殺肥衆生。以肉 時時施僧。
- 人、故(ことさ)らに殺を爲すに噉ふ。何を以つての故に、師子、肥衆生を殺し、肉を以つて時時に僧に施すと。
諸比丘少欲知足 行頭陀。聞是事 心慚愧。以是事白佛。
- 諸比丘、少欲知足にして頭陀を行ずるもの、是の事を聞きて、心に慚愧し、是事を以つて佛に白せり。
佛以是因縁 集僧。集僧已 告諸比丘。
- 佛、是の因縁を以つて、僧を集めたまい。僧を集め已りて諸比丘に告げたまへり。
三種不淨肉 不應噉。何等三。若見 若聞 若疑。
- 三種の不淨肉を噉ふべからず。何ん等か三なる。若しは見、若しは聞、若しは疑なり。
云何見。自見是生 爲我奪命。如是見。
- 云何んが見なる、自ら是の生の、我が爲に命を奪はるを見る、是の如く見るなり。
云何聞。可信人邊。聞是生故 爲汝殺。如是聞。
- 云何んが聞なる、可信人の邊にて。是の生は故らに汝の爲に殺さると聞く、是の如く聞くなり。
云何疑 有因縁故 生疑。是處 無屠兒 無自死。是主人惡。能故爲我奪命。如是疑。
- 云何んが疑なる、因縁有る故に疑を生ず。是の處、屠兒 無く自死無し。是の主人惡なり。能く故らに我が爲に命を奪はんと、是の如く疑ふなり。
是三種不淨肉不應噉。
- 是の三種の不淨肉は噉ふべからず。
三種淨肉聽噉。何等三。若眼不見 耳不聞 心不疑。
- 三種の淨肉は噉ふを聽す。何ん等か三なる。若しは眼に見ず、耳に聞かず、心に疑はざるなり。
云何不見。自眼不見 是生 故爲我奪命。如是不見。
- 云何んが不見なる。自ら眼に是の生の故らに我が爲に命を奪はれるを見ず、是の如く見ざるなり。
云何不聞 可信優婆塞人邊。不聞是生故 爲我奪命。如是不聞。
- 云何んが不聞なる。可信の優婆塞人の邊に、是の生の故らに我が爲に命を奪はるるを聞かず、是の如く聞かざるなり。
云何不疑。心中無有縁生疑。是中有屠兒家 有自死者。是主人善。不故爲我奪命。如是不疑。
- 云何んが不疑なる。心中に縁有りて疑の生ずること無し。是の中屠兒家有り自死者有り。是の主人善し。故らに我が爲に命を奪はずと、是の如く疑はざるなり。
是三種淨肉聽噉。
- 是の三種の淨肉は噉ふを聽す。